運動療法

糖尿病の運動療法

 血糖値の対する運動療法の影響は、急性効果と慢性効果に分けられます。軽く息が上がる程度の運動を20~30分おこなうと、血糖値が数十程度下がります。糖尿病の方は特に食後に血糖値が上がりやすいので、食後の運動は効果的です。
 また、運動を定期的におこなうと、インスリン抵抗性が改善することが知られています。そして、運動によりカロリーが消費されれば、肥満の解消につながり、それもインスリン抵抗性の改善を後押しします。
ただし、忙しい生活の中で、運動ためにまとまった時間を確保することが難しいこともあると思います。また、心臓に病気のある方や、手足に麻痺があるなど大病をされた方は、体を動かすことに制限があるかもしれません。あまり気負わずに、短い時間から、できる範囲の運動を始めることをお勧めします。可能であれば、運動時間や運動強度を少しずつ増やして下さい。
 また、糖尿病薬の種類よっては、低血糖を起こす懸念がありますので、必要に応じてブドウ糖を持ち歩いてください。お怪我や熱中症などで体調を崩すことがないよう無理は禁物です。