橋本病(慢性甲状腺炎)
橋本病は、甲状腺機能低下症の代表的な病気です。なんらかの不具合で自分自身の免疫が甲状腺を攻撃することが原因です。甲状腺に軽い炎症が続くことで徐々に甲状腺が壊れていく病気であり、甲状腺の破壊が進むと甲状腺ホルモンを分泌する能力が損なわれ、甲状腺機能低下症を発症します。
甲状腺機能低下症の症状は、代謝の低下と関連しており、元気がない、倦怠感、足が固くむくむ、脱毛などの症状があげられますが、症状が徐々に出現するために、軽い体の不調と考えて病気として認識されていない方もいます。また、採血検査おいて、コレステロール値やCPK値が上昇することがあり、健康診断や人間ドックをきっかけに偶然発見される場合があります。
治療はホルモン補充療法です。甲状腺ホルモン製剤であるチラーヂンSを1日1回服用します。橋本病は検査値の異常があるものの、自覚症状がまったくない方も多くいます。橋本病を疑われたら、甲状腺ホルモンの定期的な測定が必要です。甲状腺機能が低下しつづけるようであれば、自覚症状が出る前に、ホルモン補充療法を開始します。
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